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03.25
岩波書店『世界』の臨時増刊 No.852 『イチエフ・クライシス』
の中の、鈴木真奈美氏の

「日本は何のために原発を輸出するのか」
  - 絡み合う原子力産業維持と米「核」政策

を繰り返し読んだ。

要旨は、周知の情報の確認、つまり1953年に発足したアイゼンハワー政権の
核の独占から、「核エネルギーの平和的利用」への対外政策の転換。つまり、
対ソの立場から、1961年までに、日本を含む37カ国と、二国間協定を
結び、<輸出して管理>という核拡散防止の手法によって、
自国原子炉を積極的に輸出していった、核エネルギー技術の拡散。

以降の核エネルギーをめぐる日米の関係の推移と現在の関係。
中でも、戦略国際問題研究所 CSISの ハムレ所長らがオバマ大統領に
宛てた2013年4月の書簡の内容、同じくCSIS が6月に発表した、
「原子力における米国のリーダーシップの再構築」の提言紹介
(Restoring U.S. Leadership in Nuclear Energy)
、CSIS が福島原発事故後、日本の原子力政策に行ってきた提言への
言及など、2012年野田政権が「2030年代の原発ゼロ」を
閣議決定しようとして、できなかった事情が説明されている。

ここには、原発は核兵器開発という安全保障上の問題そのもの、
とまでの言及はないけれど、示唆はあって、ネットを彷徨っていれば、
私でもそのことを知っている。

国民の多数が原発ゼロを求めても、それがどれほど困難かということも。


けれど、私がこの寄稿でもっとも注目したのは、その冒頭の
鈴木氏が「重要な史実」と述べる、次のことだ。

以下、抜粋。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2011年の福島原発事故を受け、民主党・野田佳彦政権(当時)は
翌年9月、「2030年代に原発ゼロを目指す」という新しい戦略
(革新的エネルギー・環境戦略)を打ち出した。これは、国内の
各方面から意見聴取し、「討論型世論調査」という政府が
初めて試みた方式を経て、策定されたものである。

同戦略は閣議決定にかけられる直前に米政府に説明がなされた。
米国側は新戦略に強く反対したという。結局、米国側の意向に
配慮した野田政権が政府方針として閣議決定したのは、
「原発ゼロ」を明記した新戦略そのものではなく、
「(同戦略は)不断の検証と見直しを行いながら遂行する」との
短い一文だけとなった。

そして、2012年末に第二次安倍晋三政権が発足すると、再び
原子力依存の道へと逆戻りし始めた。翌年6月に経済産業省が
まとめた2012年度のエネルギー白書では、民主党政権が
「原発ゼロ」の目標を打ち出したことや、「討論型世論調査」
については、一言も触れられていない。

その一方、安倍内閣が前政権で策定されたエネルギー戦略を
「ゼロベースで見直す」としたことについては詳しく記述されている。

白書はその年度に政府が行った施策についての報告書であり記録
である。


政府が実施した調査で原発ゼロに対する支持が最多だったこと、
そして、2030年代にその実現を目指すとする政策が打ち出されたことは、
政権交代があろうと、史実として記録されなければならなかった。


それらに触れないのは歴史を改ざんするようなものであり、後世の
目を欺くことになる。


そして英文版白書はその分野で日本と関係のある国々の政府関係者
なども見る。つまり海外の目も欺くことになる。
あるいは日本政府はエネルギー白書を通じて、今後も原子力を続ける、
とのメッセージを世界に発信したかったのかもしれない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

難しい寄稿で、繰り返し読んで、ようやくわかったのだった。

誰が、とは言いません。
核開発能力を保持し続けることの発信のために、
市民の声を抹殺した
のです。








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